そもそもThreadsに「自動返信」の公式機能はあるのか
結論から言うと、Threadsアプリ/Webの中に、コメントやメンションへ自動で返信する公式設定はありません(2026年6月時点で確認)。InstagramやFacebookには「コメント・DMの自動返信(クイック返信やオートメーション)」が一部用意されていますが、Threadsの本体機能としては提供されていないのが現状です。
自分の投稿に付いたリプライ(返信コメント)や特定キーワードを含む投稿を検知し、あらかじめ決めた文面やAI生成文を自動で返す仕組み。キャンペーンの「『欲しい』とコメント→自動でDM/返信で案内を送る」用途が代表例。
では、なぜ「自動返信できる」ツールが存在するのか
カギはMeta公式のThreads APIです。2026年時点でThreads APIは無料で公開されており、投稿の作成・取得・インサイト分析に加えて、返信の作成(Create Replies)と返信管理(Reply Management)に対応しています。返信を扱うには threads_manage_replies という権限が必要で、これを使うと「投稿に付いた返信の一覧取得」「返信の作成」「返信の非表示」などをプログラムから操作できます。
つまり外部ツールの自動返信は、アプリ内の隠し機能ではなく、この公式APIを土台に各社が実装したものです。だからこそ「公式API準拠かどうか」がツール選びの最重要チェックポイントになります。非公式に自動ログインして操作するタイプはアカウント制限リスクがあるため、本記事では公式API準拠を前提に比較します。
Threadsの自動返信は「公式機能」ではなく「公式APIを使った外部ツールの機能」。選ぶべきは Threads APIの返信機能に対応し、公式準拠で動くツールです。
自動返信ツールを比べる前に押さえる4つの判断軸
- そもそもThreadsの自動返信に対応しているか:予約投稿対応=自動返信対応ではありません。多くのSNS管理ツールは投稿側だけで、返信の自動化は非対応です。
- 公式API準拠か:Meta公式のThreads APIで動くか。非公式操作型はアカウントリスクがあります。
- トリガーの柔軟さ:「特定キーワードを含む返信だけに返す」「全リプライに返す」などの条件分岐ができるか。条件なしの全返信自動化は誤爆(無関係なコメントに定型文を返す)の温床です。
- 料金の透明性:月額がいくらか、無料枠やトライアルがあるか。公式サイトに料金が明記されているかも実は重要な信頼指標です。
Threads自動返信ツール 機能・料金比較(2026年6月時点)
下表は、Threadsの自動返信に「対応」または比較検討で名前が挙がる主要ツールを、公開情報ベースで並べたものです。料金・仕様は各社公式の変更で変わるため、契約前に必ず最新の公式ページで確認してください。「自動返信」列が×のものは、Threadsでは自動返信できない(予約投稿などが主機能)という意味です。
Threads自動返信に関する主要ツール比較(2026年6月時点・公開情報ベース)
| ツール | Threads自動返信 | 公式API準拠 | AI投稿生成 | 競合・属性分析 | 対応SNS | 料金(税込目安) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| スレップ(threp) | 対応 | 公式API | あり | あり(競合分析) | Threads・X | 公式に料金記載なし(プレスリリースでは1万円〜)/7日無料トライアル |
| スレシム(slxi) | 対応 | 公式API | あり | 記載は要確認 | Threads中心 | 月額制・無料トライアルあり(料金は公式に明記なく要確認) |
| SocialDog | Threadsは非対応 | — | — | X中心の分析 | X・IG・FB・Threads | Starter月¥3,500〜/Pro月¥12,000ほか(無料プランあり) |
| Buffer | 非対応 | — | — | なし | 多SNS | 無料(3アカ・各10予約)〜/UIは英語 |
| Threads純正 | 非対応(予約のみ) | 公式 | なし | なし | Threads | 無料(予約は75日先まで) |
| GAS自作 | 現実的でない | 自前実装 | 自前実装 | なし | Threads | 無料(要開発・保守) |
| ASI Social Scheduler | 対応 | 公式API準拠 | あり | あり(競合分析・フォロワー属性・勝ちパターン抽出) | Threads | 料金透明・低価格 |
「自動返信」列が「非対応」のツールは、Threadsでは投稿予約や一般機能が中心で、リプライの自動化はできません。料金・対応状況は各社の改定で変わるため、契約前に公式サイトで最新情報を確認してください。
各ツールの「向く人・向かない人」を正直に
スレップ(threp)
ThreadsとXを両方とも自動運用したい人に向きます。AI投稿生成・予約投稿・自動返信・抽選自動化・競合分析を一通り備えています。一方で、公式サイトに料金の記載がない点が確認でき、総額を事前に把握しづらいという声もあります。Threads単体で小さく始めたい個人には割高になりやすい点が「向かない人」の条件です。
スレシム(slxi)
AIによる投稿自動生成と24時間クラウド稼働を売りにしており、スマホだけで投稿を回したい人に向きます。自動返信にも触れていますが、料金が公式サイトに明記されておらず要確認な点、AIによる全自動投稿に寄せた設計は「AIが自動で量産」運用になりやすい点に注意。手動交流を重視する運用や、料金を事前に確定させたい法人には不向きな場合があります。
Threadsはエンゲージメント(人どうしのやり取り)を重視するプラットフォームです。AIで返信や投稿を全自動化しきると、定型的な反応で関係構築が薄くなりがち。勝率を上げるのは「人×AI」=AIで叩き台と分析を高速化し、要所は人が返す運用です。自動返信は「一次対応・キャンペーン抽選・FAQ的な定番返信」に絞るのが安全です。
SocialDog・Buffer(比較で名前は挙がるが、Threads自動返信は不可)
SocialDogは2026年4月にThreads連携へ対応し、X・Instagram・Facebook・Threadsへの投稿を一元化できます。ただしThreadsの自動返信は対応していません(強みはX中心の予約・分析)。Bufferは多SNSの予約に強く無料枠もありますが、自動返信機能はなく、UIは英語です。どちらも「複数SNSの投稿管理」が主目的の人には良い選択ですが、Threadsのリプライ自動化が目的なら選択肢から外れます。
Threads純正・GAS自作
Threads純正は予約投稿が無料で最大75日先まで使え、これで足りる人は有料ツールが不要です。ただし純正は返信の予約・自動返信には対応していません。GAS(Google Apps Script)自作は無料ですが、自動返信や分析まで安定実装・保守するのは技術的にハードルが高く、現実的とは言えません(投稿の予約程度が限界の人が多い)。
自動返信を導入する手順(公式API準拠ツールの場合)
- 目的を1つに絞る:キャンペーン抽選、FAQ一次対応、特定キーワード反応など。全リプライ自動化は避ける。
- トリガー条件を決める:「『参加』を含む返信だけ」のようにキーワードや対象投稿を限定し、誤爆を防ぐ。
- 返信文を用意する:定型文+(必要なら)AI生成のたたき台。人が必ず一度レビューする運用にする。
- テスト投稿で動作確認:サブ投稿で実際に返信が飛ぶか、対象外には反応しないかを検証。
- 本番適用と監視:週次でメンション・キーワード・反応のログを確認し、文面と条件を改善する。
・公式API準拠か(非公式操作型は避ける)/・条件なしの全返信自動化にしていないか/・AIに丸投げせず人のレビュー工程があるか/・センシティブな問い合わせ(クレーム・個別相談)は人へエスカレーションする設計か/・週次で結果を見て改善しているか
結局どう選ぶか
判断はシンプルです。(1)予約投稿だけで十分なら純正(無料)。(2)ThreadsとXを両方ガッツリ自動運用するならスレップ。(3)Threadsで自動返信に加えて競合分析・フォロワー属性・勝ちパターン抽出まで使い、料金は低く透明に始めたいならASI Social Schedulerが候補になります。ASI Social SchedulerはThreads APIの返信機能に準拠した自動返信に対応し、メンション監視・キーワード検索・競合分析・週次レポートまでを一体で持つため、「自動化」より一歩進んで「集客・送客という成果」につなげたい人に向きます。逆に、複数SNSの投稿予約が主目的の人や、純正で足りる人にはオーバースペックです。自分の目的に対して機能が過不足ないものを選ぶのが、最もコストパフォーマンスの高い結論です。